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私のレンズ交遊録

レンズ性能が試される状況下での作品を中心に・・・



PC NIKKOR 19mm f/4E ED   PC NIKKOR 19mm f/4E ED 〈降霜〉

AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED   AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED 〈鴨撃ち小屋〉

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR   AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR 〈上野駅〉

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II + AF-S TELECONVERTER TC-20E III (x1,5) AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II + AF-S TELECONVERTER TC-20E III (x1,5) 〈冬の太陽が…〉

Ai AF Zoom-Nikkor 20-35mm f/2.8D (IF)   Ai AF Zoom-Nikkor 20-35mm f/2.8D (IF) 〈機関室〉

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II   AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II 〈巻機山〉

AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G   AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 〈峠駅〉

AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G   AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 〈峠の力餅〉

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II   AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II 〈春まだ浅い日本海の町へ〉

AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED   AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED 〈お昼寝ニャン太郎〉

Ai AF Zoom-Nikkor 20-35mm f/2.8D (IF)   Ai AF Zoom-Nikkor 20-35mm f/2.8D (IF) 〈只見線 輝く季節〉

PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED   PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED 〈素朴な時代の置き土産〉

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR + AF-S TELECONVERTER TC-14E III   AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR + AF-S TELECONVERTER TC-14E III 〈SEASIDE…〉

PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED   PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED 〈うちの畑にて〉

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR (x1,2)   AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR (x1,2) 〈臨空駅〉

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED   AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED 〈雨上がりの夜明け〉

PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED   PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED 〈黒潮の海〉

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II + AF-S TELECONVERTER TC-20E III   AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II + AF-S TELECONVERTER TC-20E III 〈石畳の坂道〉

AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED   AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED 〈レールの輪廻〉

Reflex-Nikkor 500mm F8 <NEW>   Reflex-Nikkor 500mm F8 <NEW> 〈西日に揺れる踏切〉

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II + AF-S TELECONVERTER TC-20E III   AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II + AF-S TELECONVERTER TC-20E III 〈夕輝の糸魚川〉

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED   AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED 〈天空からの贈り物〉

AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G   AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 〈高原の村 大俯瞰 2018〉

AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED   AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED 〈現役を知る距離票〉

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II   AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II 〈湖北の旅〉

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED   AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED 〈三河線廃線跡〉

PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED   PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED 〈吊るし柿〉

Reflex-Nikkor 500mm F8 <NEW>   Reflex-Nikkor 500mm F8 <NEW> 〈雪国へ〉

AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED   AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED 〈雪解けの氷柱〉

Ai AF Zoom-Nikkor 20-35mm f/2.8D (IF)   Ai AF Zoom-Nikkor 20-35mm f/2.8D (IF) 〈アルファ・リゾート21車窓〉




現在のレンズ

購入した時期が新しいもの順にご紹介



D850への更新時には思いもよらない事でしたが、Zマウントの広角レンズ充実と共に、光学的利点を追い求め僅か二年も経たずにZ7へ再更新。 所有のレンズラインナップも様変わりしました。
レンズへの投資は金銭的な理由以外では惜しむ事はありませんが、其処が一番の悩み処で、思い描く様な潤沢な種類を揃えられない現状です。
なお、出目金レンズの増加と口径の多様化以来、保護目的のフィルターは取り付けない様になりました。 (レンズキャップ不使用時の保護にはフリースレインボーを使用)

使用頻度
5つ星.常用(積極的)常用(積極的)
4つ星.常用常用
3つ星.常用(消極的)常用(消極的)
2つ星.必要に応じて必要に応じて
1つ星.予備予備



NIKKOR Z 14-30mm f/4 S 常用(積極的)
最大撮影倍率:0,16倍 フィルター径:82mm 質量:485g
以前の D850+AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED よりも相当軽く(凡そ半分の重さに!)なりました。
入手検討時、数値・外観上気になったのは、画角に連動しないフードと、それ程明るくないレンズなので口径上の処置でしょうか、絞り羽根が円形ながら簡易な七枚となっている点。

「南紀の旅」全体画像
「南紀の旅」全体画像
Z7 との組み合わせ。 焦点距離19mm、ISO100で絞りはf/8。

「ひだの旅」全体画像
「ひだの旅」全体画像
同じく Z7 との組み合わせ。 焦点距離14mm、ISO640で絞りはf/13。
操作感としては、沈胴解除時の動作が誤操作防止目的で思いの外硬い反面、主に手動のピント合わせに使うコントロールリングはMFレンズ並の大変滑らかな作動感です。 外観・数値的には普及レンズ寄りの製品にも思えるのだけれど、実際はかつて無い程の超高性能。 各種ネット情報に依れば、解像度的には絞り開放に近いf/5.6付近が最良の様です。
最近のニコンレンズの設計思想として、編集で修正可能な収差(歪曲収差等)は画像処理で改善、不可能な収差(像面湾曲・非点収差等)をレンズ本体で徹底的に除去する方針の様で、このレンズも同様との事。
購入前の数少ない不安点、前者(フード)については、最前玉が超広角レンズとしては異様な程の平面状凸レンズで、大抵の状況で別途ハレ切りが必要で取り扱いに難のあったNIKKOR 14-24mm f/2.8G EDよりもむしろハレ切り性能は良く、安心感や実用性向上。 それにも増してレンズ配置の妙か、構図上直射光を画面内に入れ込んだ場合にさえ、フレアー・ゴーストの影響は気にならない程の極僅少。 広角レンズとしては異様な位の耐逆光性能です。
方や後者(絞り羽根)については、積極的なボケの詳細描写は未確認。 太陽を取り込んだ周囲に出来る光条については、やはり若干間隔が空く嫌いはありそうです。 絞りを変えて再度、雰囲気の詳細確認をしてみたいと思っています。



AF-S TELECONVERTER TC-14E III 常用(積極的)
最大撮影倍率:主レンズ倍率×1,4 フィルター径:取付不可 質量:190g
テレコン撮影時(200〜280mm)の画質改善の為、失効間際の大量のポイント消化を機に購入に踏み切りました。
現時点では AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR との組み合わせ専用です。 上記画角での撮影作品の撮り直しも予定しています。

「SEASIDELINER」全体画像
「SEASIDELINER」全体画像
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR と D850 の組み合わせ。 焦点距離230mm、ISO640で絞りはf/11。
画質の低下は、その気になって疑って観察しないと気付けない水準です。 光量が一段暗くなる事を除けば、ほぼ気兼ねなく使用出来ます。



AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR 常用(積極的)
最大撮影倍率:0,21倍 フィルター径:77mm 質量:1430g
大三元レンズで一番ライフサイクルの短い望遠70(80)−200mm。 先代と見た目はほとんど区別がつかないのですが、手に取ってみると鏡筒が若干太くなっていて、あまり大きな手を持っていない筆者にとっては、レンズ交換時の“握り”が若干不安定になりました。
画角と焦点のリング位置変更は、巷では慣れの問題だという評価ですが、三脚に据えての撮影が主の個人的感想は、臨機応変な画角変更に対処し辛く”改悪”。 しかしピントリングの作動感自体は、これまでのニコンオートフォーカスレンズ最良で、マニュアルフォーカスレンズに遜色が無いとは言えないものの、不満の出ない域に達しました。
光学系の変更もあり、レンズフードが幾分深い造りに改善されています。
写りに関しては、先代にこれと言って大きな不満はなかったのですが、“最大の欠点”だった周辺光量の低下が劇的に改善されました。 悪い方の変化では、ゆがみ補正データを利用しても、糸巻き収差が若干気になるようになりました。

「東京駅」全体画像
「東京駅」全体画像
有名な、KITTEから見下ろす東京駅。
元旦二日と言う事もあり、周辺の街明かりが寂しく当初は予定していなかったものの、折角の上京なのでついつい寄ってしまいました。 ここは現在三脚・一脚共に使用禁止となっているので、画角の固定と共にカメラブレを起こさない様に細心の注意を払いました。 超広角の後、ご覧の望遠で撮影。 シャッター速度1/2sながら最新技術の手振れ補正の本領発揮。 が、高感度撮影の為、又それに伴う妥協の絞りで若干不完全燃焼。 訪問の折には、ガラスの柵に固定出来るクランプ類の使用がお勧めです。
焦点距離は70mm、ISO1600で絞りはf/8。 因みに、ピントは手前の南口玄関ホール屋根に合わせています。

「水郷線」全体画像
「水郷線」全体画像
夕暮れ前の水郷風景。 画像では判り辛いのですが、しっかりと直射光を受ける状況だったので、念の為ハレ切りを行っています。
焦点距離は95mm、ISO500で絞りはf/16。 最高画質が得られる絞りを越えていますが、表現上の観点から絞り込んでいます。
Zマウントの同種レンズが発売されても、テレコンとの兼ね合いで暫くは愛用し続ける事になるであろう、不満点ほぼ皆無の高性能レンズ。



AF-S TELECONVERTER TC-20E III 常用(消極的)
最大撮影倍率:主レンズ倍率×2 フィルター径:取付不可 質量:330g
超望遠撮影の為、先代の望遠ズーム AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II と共に購入しました。 今時点では AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR との組み合わせ専用のレンズです。
気になる画質ですが、予想以上の時あり、以下の時もありで、どう評価して良いか分かりかねるところです。 パソコンモニターで100%表示させると、レンズ単体より悪いのは誰の目にも一目瞭然なのですが、一般の鉄ちゃん写真のような車両中心の大きな被写体の画像なら、まったく不満のない水準の画質を満たしていると思います。 反面、緻密な風景写真では不満は募るばかりではあります・・・

「和歌山港線」全体画像
「和歌山港線」全体画像
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR と D800E の組み合わせ。 焦点距離400mm、ISO400で絞りはf/11。
車両先頭前方の架線柱付近から左側は、撮影地付近の空気の揺らぎか、あるいはテレコンに光軸のずれがあるのでしょうか、画質の差は歴然としています。 只この画像では、右隅の画質はそれ程悪くはありません。



Reflex-Nikkor 500mm F8 <NEW> 《製造販売終了製品》 予備
最大撮影倍率:0,40倍 フィルター径:82mm[39mm:付属後部ネジ込み式] 質量:840g
とてもとても歴史の古いこのレンズ、所有の最長焦点距離レンズのうえ、かなりの個性派で手放す理由もなく、一応カメラザックの片隅で撮影のお供を続けています。
そもそも、反射レンズの存在自体が一般的な写真機の世界では過去帳になって久しいし、その特別性を知らない方も多いかと思います。
細かいことは NIKKOR.com ニッコール千夜一夜物語 第十三夜 でも参考にしてもらって、個人的な印象です。
解像度は単焦点レンズだからといっても所詮は数世代前の製品。 AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II に AF-S TELECONVERTER TC-20E III の画像よりも劣る様に感じます。 技術的な事は素人で分からないのですが、被写界深度が極端に浅く、一生懸命に拡大モニター(※D800E当時の低解像度モニター)とにらめっこし続けても焦点が合っているか否か、とてもピント合わせに苦労するレンズです。 (もちろんマニュアルフォーカス!!!) それから、逆光(鏡筒内への直射光)の耐性はほとんどありません。 当ページスライドショーの「西日に揺れる踏切」では普通に撮れば見るも無残な程のフレアで使い物にならないのですが、目の前の踏切の影をハレ切りに使って防ぎました。
近年の使用は皆無ではあるものの、市場価値は相当低いので売却もせず、部屋の“置物”になっているのが現状です。


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過去のレンズ

手放した時期が新しいもの順にご紹介



AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
最大撮影倍率:0,14倍 フィルター径:取付不可 質量:970g
大三元レンズの中でもとりわけ評価の高かった、いやいや今なお高いこのレンズ。 発売当初から気にはなっていたのだけれど、どういう訳か機を逃して数年、やっとのことで購入に漕ぎつけました。
それまで愛用の、数世代も前の Ai AF Zoom-Nikkor 20-35mm f/2.8D (IF) からの進化ははっきりと実感できます。 比較的絞りを開けての使用にも耐えられるし、星空の撮影では絞り開放でも観られないこともありません。 画面のどこにピントを合わせるかが難しいのですが、全体的にカチッと結像した画像を得るには、やはりf/8くらいまで絞らないといけないところが不満ではないけれどもちょっとだけ期待外れなところです。
このレンズはフードが固定で、広角側で前玉が繰り出す設計なのですが、画角が広い為、ズーム全域にわたって直射光が当たりやすく、ナノクリスタルコートと言えども簡単に半円状のゴーストが発生します。 べた光以外では大抵ハレ切りに悩まされ、とっさの撮影時は画角と画質どちらを採るか割り切りが必要です。
巷ではこのレンズの唯一の欠点はフィルターを付けられない事だと言って、特別な解決法を指南しあっているサイトが散見されているのを一蹴していたのですが、コカン(cokin:販売代理店では「コッキン」と呼ばせているらしい)のフィルターを充実させるついでに、このレンズ(ならびに PC NIKKOR 19mm f/4E ED )にも使えるようにしてみました。 主に、星景撮影でのソフト効果用に使ってみたいと準備しましたが、結果的にはあまり好みの仕上がりではなく、お蔵入りとなりました。 ハーフND等も周辺画像の劣化が目立ち、このレンズでの使用はためらうのが現実です。

「鴨撃ち小屋」全体画像
「鴨撃ち小屋」全体画像
与田浦の水郷風景。
水面が波立つ前の朝、絵に締まりが出る雲が流れて来た絶好の条件。 太陽の位置はゴーストが避けられない悪い場所になりますが、全体の調和を重視して、かつ前述の自然条件の兼ね合いで妥協しています。 そのゴーストは、Capture NX2の画像処理によって不自然にならない可能な範囲で緩和させていますが、更に高度で緻密な修正にはPhotoshopが必要と実感しています。
焦点距離は14mm、ISO100で絞りはf/11。

Zマウント移行に伴い、性能面・原資調達の両観点から売却。



PC NIKKOR 19mm f/4E ED
最大撮影倍率:0,18倍 フィルター径:取付不可 質量:885g
PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED の後継として購入いたしました。
24mmに対するカタログ上の欠点は、最短撮影距離の拡大に伴う撮影倍率の大幅な低下と重量増。
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED 同様、前玉が飛び出している事(そのうえフード類も一切なし)によって取り扱いには多少の難が有るのと、画角も24mmの方が利用価値が高いとは思うのですが、そこは更なる高画素機への変更(D800E→D850)に伴って、クロップ撮影(x1,2:22,8mm 3153万画素・x1,5:28,5mm 1964万画素)との組み合わせでも十分対応出来ると割り切りました。
開発性能(強度)上は、銘板のある鏡筒部中央(一段窪んだ部分)に三脚座を取り付けられる(バックアオリに対応)設計の様です。
操作関係の改良で、手持ちでの撮影も改善されたと謳っていますが、比較的軽量で楽だった PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED と違い、あまりの重量感から“その気”は失せてしまいます。
建築写真では”ライズ”が必須だと思うのですが、広角レンズでの風景撮影ではむしろ”フォール”が重宝します。
バッテリーグリップ等の付いていない通常機種(D800E・D850等)と大型の雲台の組み合わせでは、特定方向へのアオリに対してレンズ可動部が接触してしまう為(PC-E 24mm も同様)、三脚アダプター( キヤノン TS-E 用三脚アダプター )等で嵩上げする必要があります。 (ハスキー雲台の場合は、D850との組み合わせ、横向き撮影の場合、フォール7,5付近でPCレボルビングボタンと雲台の緩衝コルクが接触してしまいます。 雲台を前後逆向きに使用すれば最大限まで操作可能:但し繊細な雲台操作は相当扱い辛い。)
なおこのレンズは、絞り開放から画面の隅の隅まで、サジタルコマフレアの発生がほとんど見受けられません。 周辺画質自体は絞り込まないと甘さは残りますし、明るさや画角は若干不利ながら、星空や夜景の撮影には AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED 以上の存在感を示す高性能レンズと言えます。

「水郷線」全体画像
「水郷線」全体画像:フォール=2,0 ティルト=0,5
北浦に架かる有名な鉄橋での撮影。
右遠景の車両と左前景の葦、両方に焦点が合うようにアオリを掛けた典型的な一枚。 感度及び絞りは、被写体ブレと画質・被写界深度の兼ね合いからISO800・f/11を選択。
早朝の低い光線を、自作のハレ切りで遮ってフレアやゴーストが出ない様に気を配りました。

「降霜」全体画像
「降霜」全体画像:フォール=10,0 ティルト=2,0
印象的な光景の好作ながら、こちらはある意味失敗作。
早朝の一枚を撮影後、軽い充実感に浸ってのんびりと移動中にこの光景を発見。 すぐさま撮影準備に取り掛かったものの、大幅なダイヤの混乱によって、直後に汽車がやってきてしまいました。 シャッター速度が足りないので感度を上げようと、D850ではモード切替になっているボタンを、前機種(D800E)の操作の慣れで感度変更ボタンと勘違いして必死にガチャガチャ・・・ 結果は悲惨にも、プログラムオートで絞りはf/9。 絞り込みが全く足りず、右手前は大分ボケてしまう結果となってしまいました。
気を取り直して、アオリも再修正して臨んだ次の列車の頃には、もう霜の迫力が無くなり掛けていました。

「まほろばの夢」全体画像
「まほろばの夢」全体画像:ライズ=4,0 ティルト=8,0
アオリ機能を逆利用した作品。 通常はあまり好みではない表現なのですが、そのまま撮ったのでは面白みに欠けたので、朽ち行くバス停標識にのみ焦点を当ててみました。

「毛渡沢橋梁 2018」全体画像
「毛渡沢橋梁 2018」全体画像:ライズ=0,0 ティルト=0,0
最後にアオリを利用していない作品。 このレンズの高性能の所以はイメージサークルの広さ。 アオリを多用するとその周縁部を使う事になり、若干の描写性能の低下を招きます。 目的意識の無い安易な多用はお勧めしません。

断腸の思いではあったものの、他機材購入の原資調達の為売却。 近々の同種Zマウント製品の発売は無いと思うので、資金的余裕があれば再調達したいレンズです。



AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
最大撮影倍率:0,12倍 フィルター径:72mm 質量:385g
昭和世代のニコン愛用者には懐かしの、“ノクトニッコール”を彷彿とさせる製品。
このレンズは、主にポートレートか夜景撮影用のレンズと言う認識です。 専ら後者専用のつもりでいましたが、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR の生産が注文数に間に合わない様な状況で、購入を先延ばしにして暫くの間(購入までの当分)は、標準域の画角での虎の子の一本となりそうです。
性格的には、無限遠では見た目の解像力の高さ、至近距離ではボケの美しさを重視した、操作性(古典的な全体繰り出し方式)や数値上の絶対的な解像度よりも、描写の”味”にこだわった設計との事。
1kg前後のレンズばかりに慣れてしまっている為、大変軽量なのには驚き。 この点はこのレンズの最大の長所。
鉄道風景撮影では足場の制約上、理想の画角での撮影には単焦点レンズは妥協を強いられるのでしょうが、個別の作品としては、「高原の村 大俯瞰」・「オリオン輝く」の撮り直しに使えそうで、どんな描写なのか(不満点がどの程度改善されるか)楽しみにしています。
さて、実写の感想はと言いますと・・・  思い描いていた単焦点レンズの解像力は、少なくとも絞り開放近辺では期待外れでした。 所有してきた他レンズの解像力に慣れてしまった影響か、ピントが合っている様には感じられない甘さ。 軸上色収差も大変目立ちます。 ただ、絞り込んで行けばこの欠点は改善され、最新の通常レンズ同様の高精細な画像が得られます。 また、このレンズの謳い文句で一番期待していた、絞り開放から「点が点に写る」も、画面隅にはサジタルコマフレアが目立つ有り様。 元来、この画角での“腕前”が不足気味の筆者、もう暫く使い込んで、その実力を判断したいと思います。

「峠の力餅」全体画像
「峠の力餅」全体画像
臨機応変な画角調整が求められ、光量的に厳しい撮影状況から、高感度(ISO1600)絞り開放で手持ち撮影。
通常の三脚撮影とは違って、AFモードAF-C・ダイナミック 72点・シャッターボタン半押しでのAF-ONで撮影。 焦点は弁当入れを狙っています。
シャッター速度(1/640s)や画像全体の考察、連続撮影の前後駒等との比較から、カメラブレや被写体ブレの影響はほぼないと思われますが、焦点位置の解像度はいまいち。 もう少しかっちり感が欲しいところです。

「新しい季節へ」全体画像
「新しい季節へ」全体画像
絞り開放での作品。
拡大画像は焦点を合わせた付近ですが、撮影時のカメラの背面モニターでさえ結像感がありません。 マニュアルフォーカスで微調整しても改善の兆候はないので、この程度の結像性能と思われます。 モニター100%表示では何ともぼんやりとした撮影結果。 画面中心部のタイルを確認しても何処に焦点が来ているのかあやふやです。
軸上色収差補正を最大限利かせていますが、元画像では光が反射している所など、盛大な色滲みが出ています。 絞りを変えて何枚も撮っていますが、不満ながら表現上この開放駒を採用しました。

他機材購入の原資調達の為売却。 個人的にはボケを多用する作風では無いので、後継機材候補としては超巨大・超高価・MF仕様の58mm Noctでは無く、NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sあるいは未発表の同f/1.2 Sで十分か。



PC-E NIKKOR 24mm f/3.5D ED
最大撮影倍率:0,36倍 フィルター径:77mm 質量:730g
デジタルに移行する以前、お気に入りの出版物でご紹介の中西俊明氏や前田真三氏等の影響で、リンホフなどの大判カメラへ興味を抱き、そんな訳でアオリ撮影のできるこのレンズは当然の購入対象でした。
入手直後に、レボルビングボタンとレンズ脱着ボタンを押し間違えて2m近くの高所からアスファルトの道路へ落下、けれども意外なまでの軽傷(フードが衝撃を吸収か)で済んだ強者レンズです。 修理に合わせてシフト・ティルト平行式へ改造してもらっています。
ナノクリスタルコートなのでそれほど強烈ではありませんが、斜光入に対して、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED とよく似た、あまり感じの良くない半円形のゴーストが出ます。 また、付属の専用フードは、「役に立つときがあるのだろうか?」といった控えめな形状で、現場では臨機応変なハレ切りが必要です。
ちなみに、カタログ上で最高峰機種(D5など)以外では動作に制約があるというのは、内臓フラッシュの関係か、機械的にペンタプリズム部と接触してしまう為、ライズは最大量使えない(横位置撮影の場合で、縦位置の場合はシフト)というのが詳しい制約内容です。
イメージサークルの制約から、理想のアオリを追い求めるとすぐにケラレが発生してしまい、落としどころを探るのが腕の見せ所、といった感じのレンズです。
最後にもうひとつ、ズームレンズでは不可能な、マクロ的な撮影ができるのもこのPC-Eシリーズの特徴です。 このレンズの最短撮影距離は21cm(最短撮影距離での作例:「うちの畑にて」・「最後の夏」等)、被写体に触れんばかりの近さまで接近(フランジバック46,5mm+レンズ全長108mm=154,5mm/15,45cm:最短撮影距離21cm−レンズ先端まで15,45cm=レンズ先端から被写体まで5,55cm)して撮影出来ます。

PC NIKKOR 19mm f/4E ED の購入に伴い、その原資調達の為、未練は残っていたものの売却いたしましたが、いつの日か24mmも”PC NIKKOR”に改良されたら、再び購入対象になると思います。



AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED 《製造販売終了製品》
最大撮影倍率:0,26倍 フィルター径:77mm 質量:900g
そんな名前は知らなかったけれど、写真撮影を再開した頃に購入した大三元レンズ。 その詳細な評判は巷に溢れているのでここでは割愛。
特に気になる点を挙げれば、絞り込んでも今一つピリッとしない周辺結像 (AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED ・ AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II よりも数段劣る)と、広角時の斜めからの強烈な入射光(簡単にはハレ切りできないような微妙な位置の直射光)には、ナノクリスタルコートとは言えども酷いゴーストが写り込む事。 撮影中の背面モニター画像では案外気付きにくいので要注意です。

更なる高画素機への変更(D800E→D850)に伴って、新型の AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR への切り替えを予定していて、未だ購入の目途さえ立っていないものの、他レンズ原資調達の為、先行売却してしまいました。



AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II 《製造販売終了製品》
最大撮影倍率:0,11倍 フィルター径:77mm 質量:1540g
性能的にはそれほどの不満はなかったのですが、とある事情から最新の AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR に買い換えました。
大三元では更新頻度が一番激しい望遠ズーム。 こちらは四代目になるのでしょうか。
目くじらを立てるほどのことではありませんが、とりあえずフードが気に入りません。 光学系の関係で仕方ないのでしょうが、あのおもちゃみたいな花形フードは好きになれませんし、雨降り時の水滴付着対策も面倒、そもそも個人的には圧倒的に多用する望遠側では役に立たないことも珍しくはありません。 ナノクリスタルコートといえど、油断していると確実にフレアの影響は出ます。 対策の一例としては機材紹介の本ページをご覧ください。
光学性能としては、周辺結像の甘さが若干気になる時があるのと、この手のズームの宿命なのでしょうか? 周縁部の減光が激しいのは、風景撮影には大いに不満です。 遠景撮影時では、絞ってもあまり改善しません。
不満ばかり書き綴りましたが、総じて満足の高性能レンズでした。

新型への更新で売却。



Ai AF Zoom-Nikkor 20-35mm f/2.8D (IF) 《製造販売終了製品》
最大撮影倍率:不明[最短撮影距離:0,5m] フィルター径:77mm 質量:585g
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED への切り替えで手放しました。
Nikon F5と同時期の購入で、所有時は全く意識していなかったのですが、職人が手作業で削り出した非球面レンズ(精研削非球面加工)を採用した、非常に高級な部類のレンズだった様です。
NIKKOR.com 進化の歴史04 誰が言ったか大三元 #当該ページ現在行方不明  によれば、大三元レンズの走りの一角だったようです。 非常に小型軽量で使いやすいレンズでした。
解像度は、最新レンズに匹敵とまでは言えませんが、画面中央については不満はありませんでした。 手放すに至った最大の欠点は、当時の製品に対しては酷なのですが、f/11程度まで絞り込まないと周辺画像が全く結像せず、わたくしが好み多用するような画面構成スタイルでは使い物にならないこと。 フイルム時代には、画質に現在のような解像感はなく、しかも手軽に高感度撮影に切り替え絞り込む対応など出来なかった為、それほどの致命傷とも感じなかったのですが・・・

新型への更新で売却。



Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>
最大撮影倍率:0,13倍[0,17倍:マクロ時] フィルター径:77mm 質量:1300g
AF-S TELECONVERTER TC-20E III と合わせて超望遠撮影にも対応出来る様、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II への切り替えで手放しました。
F5と同時期の購入ですが、下記の Ai AF Nikkor 50mm f/1.4D 同様、絞りリングを必要とする古いカメラ用にいまだ販売され続けているロングセラー。 この辺りの対応は、収益一辺倒ではないニコンの美徳!
D800Eでの撮影はありませんので解像度等は不明ですが、オートフォーカスはさすがに売却当時には既に一時代前の印象でした。

新型への更新で売却。



Ai AF Nikkor 50mm f/1.4D
最大撮影倍率:0,14倍 フィルター径:52mm 質量:230g
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED の購入で、ほとんどがズームレンズでの撮影になった為、手放しました。
こちらはまさにF5と同時に購入したもの。 当時はまだまだ単焦点レンズが”標準レンズ”だったような記憶で、このレンズとのセット販売が当たり前の感覚の時代。 こちらもいまだ販売継続の息の長い製品ですが、やっぱりオートフォーカスは、いかにもモーターと歯車で動いてるって感じの動作音でした。

新たな機材購入の原資捻出の為売却。



Ai Nikkor 135mm F2S 《製造販売終了製品》
最大撮影倍率:0,13倍 フィルター径:72mm 質量:860g
高校生時代、初めてカメラ(Nikon FA)を買った時、一緒に購入したレンズ。
マニュアルフォーカスレンズは、それはもう作りの良さはピカイチ! そういう時代だったのでしょうが、今のレンズは質感も操作感もまるでおもちゃ。 高画素機での風景写真にとっての肝心なところは描写力(解像力)ですから・・・今のものを使う以外に選択肢はありませんが。
近年まで貴重なマニュアルフォーカスレンズ群の一員に加わっていましたが、現在は販売停止になっています。 ちなみに興味のある方は NIKKOR.com ニッコール千夜一夜物語 第三十夜 をご覧ください。

長年本棚の隅に安住していたものの、新たな機材購入の原資捻出の為売却。



Ai Nikkor 50mm F1.4S
最大撮影倍率:0,14倍 フィルター径:52mm 質量:250g
内容全般にわたって上記 Ai Nikkor 135mm F2S と同様。
高校生時代、初めてカメラを買った時(1980年代)、一緒に購入したレンズながら、未だに製造販売中の奇跡のレンズ!
記憶では、上記の Ai AF Nikkor 50mm f/1.4D と光学系の基本設計は変わらないのでは?

長年本棚の隅に安住していたものの、新たな機材購入の原資捻出の為売却。

#レンズの正式名称については販売元に於いても、時代により表記が異なる場合があります。ご留意下さい。


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